「清流の国ぎふ」づくり自然共生写真コンテスト PHOTO CONTEST

令和4年度「清流の国ぎふ」づくり自然共生工法写真コンテスト 入賞作品

一般の方からの投票と審査員による審査の結果、下記の6作品が令和4年度入賞作品に選ばれました。

最優秀賞

001-2入りたい!.JPG

001-1入りたい!.JPG

入賞者

西塔 剛 氏

審査員コメント

巨石を利用して自然を模した石組工法によって、床止めと魚道の両機能を発揮させるという目的を持って整備された河道で、景観と調和した不自然さを感じさせない周辺になじむ景観になっています。まさに「入りたい!」と思わせる良い写真で、整備前の状態が判れば改修の効果はより明確になったと思われます。魚の行き来に加えて移動先で必要とされる環境も確保されていて、生き物の生息が感じられ、流れる水の気持ちにもなれそうな優れた自然共生工法であるといえます。

優秀賞

002清水川と桜.JPG

入賞者

上野 公彦 氏

審査員コメント

鮮やかな緑に満開の桜の構図は自然の素晴らしさをうまく表現していて、親水河川としての良好な景色を見せ、応募された方の清水川への思いが伝わってきます。桜が中心で護岸や石積み等が脇役となり、水生生物の影も感じ難いため共生工法感の薄いきらいはありますが、都市河川特有の機能発揮の目的をもって整備されており、穏弯曲の小川に沿うように作られた遊歩道や水際の自然さを醸し出す目立たない護岸などは、都市の中に潤いをもたらす異空間の情景となっています。

優秀賞

003北小木川とホタル.jpg

入賞者

多治見市文化財団保護センター

審査員コメント

河道沿いの豊かな植生が街灯の光を遮り、静かで綺麗な自然体の水辺環境と大変貴重な川の空間構造の多様さがカワニナのいる清流の砂礫床を好む多くのホタルの生息を可能とした河川整備の成果を感じ取れ、地域と一体となった護岸整備と河川景観の保全がホタルの生息に寄与したことが理解できます。整備の目的と結果の一致が判りやすい良好な写真で、露出の関係で護岸や河床の状況は掴みづらいですが、護岸整備後の環境復元をホタルの乱舞で上手く表現しています。

佳作

004靄の中の板取川落差工.jpg

入賞者

加藤 肇 氏

審査員コメント

経年的河床低下のため床止めと直下流河床との間に落差が生じつつありますが、魚類などの水生生物の移動に配慮した自然石を多用した構造物とそれを過ぎる流れは、川面の水しぶきや靄とともに背後の山などの緑とよく調和していて、幻想的な雰囲気の山水画の趣を持った景観を生み出しています。素材に恵まれた自然の神秘を感じさせる写真でプロの手によるものかとも思わされますが、角度や構図等を変えるとまた趣の異なった面白さが生まれるのかもしれません。

佳作

005秋色の津屋川.jpg

入賞者

久保田 圭 氏

審査員コメント

ハリヨの生息に欠かせない湧水を生み出す養老山脈を背景に、堤防一面に咲いた彼岸花、静まり返った川に木々が写し出された景色が素晴らしく、一見共生工法ではないようですが、津屋川左岸堤の整備時には大切に保全されてきたヒガンバナの生育環境や河川景観の保全が地域と一体となって図られたとのことで、現在多くの人が堤防を散歩する様子も景観の一部となっています。中央上部の樹木に評価は分かれますが、全体として写真はよくまとまり、アングル、色彩など秀逸です。

佳作

006施工後3年を経過した魚道.JPG

入賞者

岐阜県多治見土木事務所

審査員コメント

落差工の改修によって設けられた呼び水機能を有する全断面魚道の3年後の全景写真で、様々な水の流れが生み出されるように工夫され、魚類の遡上ばかりでなく、自然の生態系を構成する多種多様な生物がそれぞれに適した経路を選択して移動できる機能を有している良好な魚道であることが窺い知れます。澪筋の存在や全面越流で水の流れが自然な美しい景観の魚道設置例の一つで、その効果を知りたいところです。なお、澪筋や州の形成は弯曲部の水理特性によるものと考えられます。

応募全作品(審査員コメント入り)

R4応募作品(審査委員コメント入り).pptx